【復興支援×伸こう福祉会②】土からつくるクレヨンづくり

伸こう福祉会では、復興庁の補助事業である「心の復興」事業を受託し、首都圏に避難されている方に向けて様々な事業を行っています。

第1回目のイベント「ミニミュージカル」の様子はこちらから

第2回目のイベントは、土と蜜蝋でつくるクレヨンづくりです。

クレヨンって、何で出来ているか知っていますか?

…………。

そう、「蝋(ろう)」と「顔料」で出来ているんです!

市販のクレヨンは、この蝋と顔料を石油などから工業的につくっていますが、今回は、蜜蝋と各地の土を使って、自然由来&その土地由来の「ふるさと色クレヨン」をつくっていきます。

今回使用した、3色の「ふるさと色」を紹介します。

①湘南色クレヨン

まずは伸こう福祉会のふるさと・湘南の色。

藤沢市で地元食材にこだわる農家レストランを経営されている「いぶき」さんが育てている畑の土を貰い、クレヨンにしました。

いぶきさんの畑の土は、ふかふかで真っ黒。

土から大切につくっていらっしゃるから、美味しい野菜が育つんですね。

第3回のイベントでは、いぶきさんの畑に収穫体験に行きます。

農家レストラン いぶき

②えらぶ色(沖永良部島色)クレヨン

鹿児島県奄美群島の一つ、沖永良部島。

沖永良部島では、子育てママさん2人が中心に進めている「えらぶ色クレヨンプロジェクト」という企画があります。

土だけでなく、ヤシの実やシマ桑、島みかんにイカ墨など…。

沖永良部島らしい自然や特産物を顔料にし、クレヨンや絵の具など、子どもも大人も一緒に楽しめるものに生まれ変わらせています。

使っているのは、果実の皮や賞味期限切れの廃棄品など。

「もったいない」を、アイデア次第で宝物に変えるプロジェクトです。

沖永良部島の土は奄美群島特有の「赤土」。

近年では、この赤土で育てたジャガイモがブランドになっています。

えらぶ色クレヨンプロジェクト

③大熊色(東北色)クレヨン

今回参加された皆さんは、東日本大震災で避難されている方々。

「東北の土をどうしても使いたい!」と思い、福島県の大熊町から土を取り寄せました。

大熊町は、東日本大震災に伴う福島第一原発事故により、全町域に避難指示が出された場所です。

震災当時の町民の多くが、今も、県内外で避難生活を送られているそうです。

土をくださったのは、平成31年4月に避難指示が解除された大熊町大川原地区出身の役場職員、愛場さん。

愛場さんは、元々ずっと公務員をされていましたが、震災を機に、除染した土を使って、農業を始められたそうです。

愛場さんがつくられた野菜がスーパーに並び、湘南でも購入できるのを楽しみにしています!

会では、現在の町の様子なども写真で皆さんに見ていただきました。

大熊町復興通信

会の様子

新型コロナウィルスの感染拡大状況を考慮し、人数を制限して行いました。

会では、沖永良部島とZOOMでつなぎ、実際の蜜蝋なども見せていただきました。

作り方は簡単。蜜蝋を溶かし、土と混ぜ合わせるだけ。

まるでチョコレートみたい!?

デコレーションをして完成。

個性豊かなクレヨンが出来上がりました!

それぞれの土地で、微妙に違う土の色。

皆さんがお住まいの土地の土でも、試してみてはいかがでしょうか。

このクレヨンは実際にお絵描き出来ますので、ふるさとに思いを寄せて、「ふるさと色」のクレヨンでいろんなものを描いてみましょう。

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